企業サイトの“メンテ漏れ”はこう防ぐ:2025年版サイト健康診断ポイント
コラム
企業サイトは、公開後に大きな問題がなければ、そのまま使われ続けることが多いものです。更新や見直しは、日々の業務の中では優先度が下がりやすく、気づけば後回しになってしまいます。その結果、情報の古さに気づきにくくなったり、ページ構成や導線が事業内容の変化に追いつかず、今のサービスや強みが伝わりにくくなっていたりすることがあります。さらに、SSLやフォーム、外部ツールなど、普段あまり意識しない技術面も、いつの間にか見直しが必要な状態になっているケースがあります。
2025年現在、企業サイトに求められているのは、目新しさよりも正しく運用されているという安心感です。情報があふれる中で、更新状況や管理の行き届き方そのものが、企業の信頼を判断する材料になっています。
本コラムでは業務の延長で無理なく取り組める、サイト見直しの考え方を紹介します。
更新・管理の抜けがサイトの質を下げる
企業サイトで起こりがちなのが、更新や管理が十分に行き届かないまま運用が続いてしまうことです。問題があっても、すぐにエラーや不具合として表れないため、社内では対応の必要性が見えにくくなります。
たとえば、数年前に公開したままのサービス紹介ページや、すでに終了した取り組みが残っている実績ページ。クリックするとエラーになる外部リンクや、担当者が変わったあとも以前の名前や役職が掲載されたままのプロフィールも、珍しいものではありません。
こうした状態でも、ページ自体は表示されます。そのため「特に支障はなさそうだ」と判断されやすく、修正の優先度は下がりがちです。そもそも、更新が必要な状態だと認識されていないケースもあります。
一方、サイトを訪れた人は、情報の更新時期や内容の整合性、表現のそろい方といった点を自然に見ています。更新日が古いページが混在していたり、ページごとに言い回しや情報の粒度にばらつきがあったりすると、それだけで「この情報は今も使われているのだろうか」「最近はあまり手が入っていないのかもしれない」と感じるきっかけになります。
更新や管理が行き届いていない状態は、目に見えにくいかたちで、サイトの安心感や信頼感を少しずつ下げ、結果としてサイト全体の質を低下させる要因になります。
構造や導線のズレが成果を遠ざける
サイトの質に影響するのは、情報の更新状況だけではありません。事業内容や提供サービスが変化する中で、ページ構造や導線が以前のままになっているケースも少なくありません。たとえば、次のような状態が起きやすくなります。
- サービス内容は増えているのに、ナビゲーションは整理されないまま
- 本来見てほしいページにたどり着くまで、何度もクリックが必要
- 関連する情報が分散し、全体像がつかみにくい
見た目に大きな破綻がなくても、「探しにくい」「分かりにくい」と感じた時点で、閲覧者の関心は少しずつ離れていきます。ページ構造や導線のズレは、情報の内容以前に使いづらさを生み、放置すると問い合わせ率の低下につながりやすい要因になります。
技術面に潜む見えにくいリスク
情報や構造とあわせて確認しておきたいのが、技術面の状態です。2025年現在は、問い合わせフォームや解析、MAなど複数の外部ツールを組み合わせて運用するケースも増え、意図せず不具合が生じやすい環境になっています。
たとえば、SSLの有効期限が迫っていることに気づかないまま運用を続けていたり、外部ツールの仕様変更によって一部の機能が正しく動かなくなっていたりすることがあります。見た目には大きな変化がなくても、裏側では環境が少しずつ変わっています。
中でも、問い合わせフォームまわりは特に注意が必要な箇所です。
- フォームは送信できているが、通知メールが届いていない
- 管理者宛ての送信先が、異動や退職で無効になっている
- 外部ツールとの連携が切れ、問い合わせ内容が正しく保存されていない
こうした問題はエラーとして表に出にくく、発覚が遅れがちです。そのため、問い合わせが来ない理由が、実はサイト側にあるというケースも少なくありません。
技術面の不具合は、情報や構造と違って目で見て判断しづらい分、後回しにされやすいポイントです。しかし一度止まると、機会損失としての影響は大きくなります。
情報、構造、技術。それぞれは別の要素に見えますが、サイト全体としては密接につながっています。どこか一つが崩れるだけでも、サイトの使いやすさや信頼感は、少しずつ損なわれていきます。
サイト全体を把握することが第一歩
ここまで見てきたように、企業サイトでは、日常的なメンテナンスや見直しを行わないままでいると、次のようなズレが少しずつ積み重なっていきます。
- 情報の古さや更新の偏り
- ページ構造や導線のズレ
- 技術面の不具合や見落とし
一つひとつは小さなズレでも、ページや機能ごとに別々の形で表れるため、個別の問題として捉えられがちです。その関係性が見えないままだと、全体像を把握できず、「どこから手を付けるべきか」「何を優先すべきか」を判断しにくくなります。
サイトの見直しが後回しになる背景には、作業量の多さではなく、判断に必要な情報がそろっていないことが影響しているケースも少なくありません。
だからこそ、まずはサイト全体の状況が分かる状態をつくることが大切です。全体を把握できれば、年に1〜2回のサイト点検、いわゆる棚卸しも行いやすくなり、情報・構造・技術のどこに課題があるのかを見極めやすくなります。
そうしたサイト管理を支える手段のひとつが、クラウド型CMSの『Crefar』です。更新履歴や公開管理、ページ一覧が整理されているため、必要な情報を把握しやすく、「どこを直すべきか」を判断しやすくなります。結果として、定期的な見直しや棚卸しも、特別な作業ではなくなっていきます。
まとめ:サイトの“健康診断”を無理なく行うために
年に1〜2回の棚卸しは、ユーザーの使いやすさと企業への信頼を守るための基本です。企業サイトの「健康診断」は、問題が起きてから慌てて行うものではなく、今の状態を確認し、ズレを早めに見つけるために定期的に行うものだからです。
情報・構造・技術を一度に完璧に整える必要はありません。全体を把握したうえで、気になるところから少しずつ手を入れていく。その積み重ねが、サイトの使いやすさや安心感を保つことにつながります。その際、全体を見渡せる仕組みがあれば、棚卸し作業そのものがやりやすくなり、見直しの成果も実感しやすくなります。
まずは自社サイトを健康診断するつもりで、どんなページがあり、いつ更新されたのかを一度見渡してみてください。その第一歩として、Crefarのようなホームページ制作・運用ツールを活用することも一つの選択肢です。「どこを直すべきか」が見える状態をつくることが、継続的な改善の土台になります。