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「会社案内ページ」だけで終わってませんか?コーポレートサイトの成果最大化法

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自社のコーポレートサイトには、どのようなコンテンツを掲載していますか?会社概要や沿革、アクセス情報といった基本情報は、多くの企業ですでに整備されているでしょう。しかし、それだけで本当に十分でしょうか。 コーポレートサイトは、顧客や取引先、求職者などが最初に訪れる場であり、採用・営業・問い合わせなど企業の成長を支える大切な役割を担います。本記事では、成果を最大化するために必要な視点と具体策をご紹介します。

なぜ「会社案内サイト」にとどまってしまう?成果が出ないサイトの3つの共通点

コーポレートサイトを立ち上げるとき、多くの企業はまず「会社の基本を知ってもらう」ことをゴールに据えます。会社概要・沿革・アクセスなどを整える一方で、その先の「採用を増やす」「商談に進める問い合わせを生む」といった成果づくりまで設計が及ばず、公開=完了になりがちです。背景には、次の構造的な要因があります。

  1. 目的設計の不足:公開そのものがゴールになり、「どう活用するか」という視点が欠けている。
  2. 運用リソースの課題:採用情報や製品情報の更新が追いつかず、サイトが静的な「パンフレット状態」になっている。
  3. 社内での位置づけの問題:Webサイトが広報の一部としてしか扱われず、営業や採用を支える「戦略的資産」として認識されていない。

こうした要因が重なると、訪問者にとって魅力の薄い「会社案内を載せただけのサイト」で止まってしまい、採用・営業・ブランド力といった企業成長のチャンスを逃してしまいます。

【戦略立案】成果を出すための「軸」を定義する

成果を出すための第一歩は、コーポレートサイトに何をさせたいのか、その「役割」と「具体的なゴール(目標)」を改めて明確に定義することです。

1. サイトに担わせるべき「役割」を明確にする

会社案内だけにとどまらず、企業活動の成果を最大化するために、サイトに担わせるべき役割を以下のように明確に設定しましょう。

  • 採用活動の推進:質の高い応募を獲得する
  • 営業活動の後押し:見込み客を育成し、問い合わせにつなげる
  • ブランド認知と信頼の構築:企業の価値と信頼性を高める
  • ステークホルダー対応:投資家・取引先へ必要情報を提供する

2. ターゲットユーザーを特定し、提供情報を整理する

さらに、ターゲットとなるユーザーを特定することが重要です。顧客、求職者、投資家など、訪問者ごとに期待する情報は異なります。

  • 顧客:製品情報、導入事例、サポート体制
  • 求職者:採用情報、社員インタビュー、働く環境
  • 投資家:業績、経営方針、プレスリリース

このように、サイトの役割とターゲットという2つの軸を明確に定義することが、次の具体的な改善ステップに進むための土台となります。

【実践】PDCAで実現するサイト改善の4ステップ

戦略立案の次は、実際に改善へつなげる具体的な実行フェーズです。大がかりなリニューアルをいきなり行うのではなく、段階的にPDCAサイクルを回すことがポイントです。

1. サイトの活用状況を把握する(Plan)

まずは現状を客観的に把握します。現行のサイトに採用・営業・問い合わせにつながるコンテンツや機能が存在するかを確認しましょう。また、そもそもアクセス解析ツール(Google AnalyticsやSearch Consoleなど)が導入されているかを確認・導入し、分析の準備を整えます。

2. コンテンツと導線の設計(Do)

戦略で定めた役割に基づき、必要なコンテンツの作成と導線を設計し、公開します。情報を掲載するだけでなく、ユーザーが迷わず目的を達成できる経路を整えることが重要です。

導線設計のチェックポイント

  • 採用ページ:トップから採用情報にすぐ移動できるか。応募フォームが見つけやすいか。入力の流れが直感的に理解できる設計になっているか。

    (例)トップから「採用情報」まで3クリック以上かかると、求職者は離脱しやすい。

  • 営業ページ:製品紹介から料金、導入事例、問い合わせへとスムーズにつながっているか。資料請求やデモ(お試し利用)依頼のCTAが、適切な位置に配置されているか。

    ※CTAは Call To Action(コール・トゥ・アクション)の略。記事やWebサイトを読んだ人に対して、「次にとってほしい行動」を明示する仕掛けのこと。

    (例)採用サイトなら → 「エントリーはこちら」、サービス紹介ページなら → 「資料をダウンロード」「無料相談を申し込む」など。CTAが不適切だと、見込み顧客が比較段階で競合に流れてしまう。

  • 問い合わせ導線とレスポンス設計:問い合わせに進むまでのクリック数が多すぎないか。フォームの入力項目が多すぎて離脱していないか。送信後の体験設計も重要で、問い合わせ後のレスポンス設計が安心感につながっているか。

    (例)必須項目が10以上あるフォームでは、ユーザーの半数近くが途中で離脱するというデータもある。送信完了後にはサンクスページ(完了画面)を設けて受付完了を明示し、自動返信メールで「○営業日以内にご連絡いたします」と案内することで、ユーザーに安心感を与えられる。

3. 更新体制の整備(Check)

コンテンツや導線が最適化されたことを確認し、定期的に更新する仕組みをつくります。複数人で更新できる体制を整え、「担当者が一人で抱え込む」状況を防ぎます。公開後から運用データの確認ができるようになります。

4. 継続的な検証と改善(Action)

公開・実行後は、定期的にアクセス解析を確認し、改善の効果を数値で評価します。「採用応募数」「問い合わせ件数」「資料請求数」など、目的に応じた指標をKPIとして設定し、次の改善計画につなげます。

改善は一度きりではなく、「分析 → 改善 → 検証」のサイクルを回すことが大切です。 この仕組みを定着させることで、コーポレートサイトは成果を生み出す資産へと育っていきます。

【解決策】成果を出せるサイトへ導くCMSの活用

このPDCAサイクルを継続的に回し、成果を生み出す資産へとサイトを育てるには、「戦略を形にできるCMS」を選ぶことが不可欠です。導線設計やコンテンツ更新を外部任せにするのではなく、社内で柔軟に改善できる仕組みを整えることで、鮮度とスピードを両立できます。

例えばクラウド型CMS『Crefar』には、「止まらないサイト運営」を実現するための多くの機能が標準搭載されています。

  • 直感的に操作できるため、専門知識がなくても更新でき、属人化を防げます。
  • レスポンシブ対応やページ追加のしやすさがあり、採用・営業・問い合わせなど目的別の動線を柔軟に整えられます。
  • SEO支援機能(タイトル設定・サイトマップ自動生成など)により、集客機会を逃さない運用が可能です。

こうした機能を備えたCMSを選ぶことで、更新が滞らず、成果を高める運営を自社で継続できるようになります。

まとめ:会社案内の一歩先へ

会社概要や沿革を載せるだけでは、コーポレートサイトの力を十分に引き出せません。採用・営業・問い合わせといった目的に応じた設計や運用を工夫することで、サイトは企業の信頼を高め、成果を広げる場へと進化します。 まずは、自社サイトが「会社案内で止まっていないか」を振り返ってみてください。訪問者が求める情報に迷わずたどり着ける導線は整っているでしょうか。目的を達成するための更新体制は準備できているでしょうか。 小さな改善の積み重ねが、“会社案内を超えて成果を生むサイト”へと変えていきます。採用や営業活動につながる仕組みづくりを、この機会に始めてみませんか。

イメージキャラクター スギちゃんの画像