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「その更新、半年止まっていませんか?」放置サイトが企業に与える致命的リスク

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企業にとってコーポレートサイトは、顧客や取引先、求職者が最初に訪れる「窓口」とも言えます。しかし実際には、半年以上も更新が止まったままのサイトも少なくありません。

情報が古いまま放置されると、信用の低下や営業機会の損失など、気づかないうちに企業活動全体に大きなダメージを与えます。Webサイトは公開して終わりではなく、最新の情報を届け続けてこそ意味を持つもの。本コラムでは、更新が滞ったサイトが抱える致命的なリスクと、そのリスクを防ぐための解決策をご提案します。

放置サイトが企業に与える4つの「致命的リスク」

更新が止まったサイトは、想像以上に大きなリスクを抱えています。ここでは代表的な4つを整理します。

1. 検索順位の低下とアクセスの損失(SEOリスク)

Googleは情報の鮮度を重視しています。Googleが情報をチェックする回数(クロール頻度)は、外部からのリンクやサイトの重要度にも左右されますが、更新が止まると優先度が下がりやすくなります。

さらに、長期間放置されたサイトは改善が追いつかず、古い構造のまま残りがちです。その結果、表示速度が遅い、文字やボタンがタップしづらい、レイアウトが崩れるといった問題が放置され、ユーザー体験を損ないます。近年では、こうした快適性を測るCore Web Vitals(表示速度・操作のしやすさ・レイアウトの安定性)が公式に検索評価へ組み込まれており、対応を怠ること自体がSEOの不利につながります。

検索順位が下がると、そもそも見込み顧客や求職者にサイトを「発見してもらえない」状態になります。つまり入口でチャンスを失うリスクといえます。

2. 企業イメージと信頼性の毀損(ブランディングリスク)

更新の止まった情報は、「事業が停滞している」「管理体制がずさん」といったネガティブな印象を与えます。

採用活動では、企業サイトの鮮度が「成長している企業かどうか」という求職者の第一印象を大きく左右します。具体例として、もし2025年の現在「2023年度新卒採用 募集中」といった情報がそのまま残っていれば、求職者は「もう募集していないのでは」と誤解し、応募自体を諦めてしまいます。

また、顧客に対しても同様です。製品情報やニュースリリースが何年も前のままでは、「今は事業を縮小しているのでは」「サービス提供が続いていないのでは」といった不安を抱かせ、取引や購入の検討から外されてしまう可能性があります。

3. ユーザー離脱とコンバージョン機会の損失(営業リスク)

掲載されている製品情報、価格、イベント情報などが古いと、ユーザーは「この情報で合っているのか?」と不安になります。たとえば、トップに数年前の日付が残っていたり、市場の最新情報と食い違っていたりすると、一目で「更新されていない」と伝わってしまいます。その瞬間、ユーザーは不信感を抱き、競合他社の最新情報が載ったサイトへと流れてしまうのです。これでは、せっかく集客に成功しても、出口でチャンスを逃すリスクに直結します。

4. セキュリティの脆弱化と情報漏洩(法的リスク)

放置のリスクはコンテンツ面だけではありません。CMS本体やプラグインにも定期的に脆弱性を修正するアップデートが提供されていますが、それを適用せず古いままにしておくと、攻撃者に既知の穴を突かれて不正アクセスを受けやすくなります。

実際に、更新を怠ったWordPressサイトが改ざんされ、トップページに不正な広告が埋め込まれたり、問い合わせフォーム経由で取得した顧客情報が外部に流出したりする事例も報告されています。こうした被害は顧客や取引先からの信頼を一気に失うだけでなく、法的責任や損害賠償に発展する深刻なリスクを伴います。

なぜ更新は「止まってしまう」のか?根本原因を分析

更新が滞る背景には、「時間がない」という事情だけではなく、運用担当者の「努力だけでは解決できない」いくつかの構造的な課題が潜んでいます。

更新フローの複雑さ・属人化

静的HTMLで構築されたサイトや、操作性の低いCMSを使っていると、ちょっとした修正でもHTMLやCSSの知識が必要になります。そのため更新できる人が限られ、属人化が進んでしまいます。外部業者に依頼すれば対応はできますが、そのたびに時間と費用がかかり、せっかくの情報も鮮度を失ってしまいます。さらに突発的なニュースやお知らせに即応できず、伝えるべき情報が遅れてしまうといった問題も生じます。

古いCMSやツールの使いにくさ

長年アップデートされていないCMSを使い続けていると、日々の運用に支障をきたします。プレビュー機能がない、動作が重いといった不便さは、担当者の負担を増やすだけです。本来レスポンシブ対応で解決できる部分も、手動で調整しなければならず、作業は煩雑になります。さらに、CMSやプラグインの更新が後回しになりがちで、セキュリティの脆弱性が放置される危険性もあります。

経営層の意識とのギャップ

Webサイトの重要性に対する認識が社内で共有されていないことも、大きな課題です。サイトを「費用がかかるコスト」としてしか見ていないと、改善や投資が後回しになりがちです。その結果、CMSの刷新や効率化の提案が理解されず、現場の担当者だけに負担がのしかかってしまいます。本来Webサイトは企業の成長を支える「資産」であるにもかかわらず、この認識のズレが更新の停滞を招いてしまいます。

【解決策】更新を「止まらない仕組み」に変えるCMS選び

更新が滞る根本原因を解消するには、担当者の努力に依存するのではなく、仕組みそのものの改善が必要です。そのカギを握るのが「CMS選び」です。CMSは制作ツールであると同時に、「更新のボトルネック」を解消し、不要なコストと手間を削減するための運用インフラなのです。理想的なCMSには、次のような条件が求められます。

直感的で簡単な操作性

テキストの入力や画像の差し替えなどを、誰でも感覚的に操作できることが重要です。専門知識がなくても更新できれば、特定の担当者に依存せずに運用を続けられます。

ワンストップ更新

パソコン版・スマホ版を別々に管理するのではなく、ひとつのCMSでレスポンシブ対応できることが重要です。これにより更新作業がシンプルになるだけでなく、SEO評価の分散を回避し、情報の鮮度を保ちやすくなります 。

SEO支援機能

タイトルやディスクリプションなどの設定が容易で、検索エンジンに正しく情報が伝わること。さらにサイトマップの自動生成など、日々の運用でSEO効果を高める仕組みがあれば、検索順位の低下や集客機会の損失を防ぐことができます。

セキュリティとバックアップ

クラウド型により、脆弱性対策のパッチ適用やデータの自動バックアップが備わっていること。これにより担当者の手を煩わせることなく、不正アクセスや誤更新に強いサイトを維持できます。

ワークフロー管理

投稿承認や履歴管理の機能があることで、誤った情報の公開やヒューマンエラーを防げます。

こうした要件を満たすCMSを選ぶことで、更新作業は格段に楽になり、担当者の負担を減らしながらリスクを回避できます。たとえば『Crefar』のようなクラウド型CMSなら、誰でも感覚的に操作でき、自動アップデートにより常に最新の状態が保たれます。手間やコストを抑えつつ、継続的に情報発信できる環境を整えられます。

まとめ:サイトを成長資産に変えるために

Webサイトを放置することは、信用・営業機会・採用機会を同時に失う致命的なリスクにつながります。その一方で、継続的に更新できる仕組みを整えれば、サイトは企業の「顔」であるだけでなく、成長を後押しする資産へと変わります。

御社のサイト運営におけるボトルネックはどこにあるでしょうか?放置サイトのリスクをゼロにし、営業・採用を強化するために、今こそ「更新が止まらない仕組み」への転換が必要です。この機会に自社に合ったCMSの見直しを検討し、効率的で成長を続けるサイト運営を実現してはいかがでしょうか 。

イメージキャラクター スギちゃんの画像