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Googleも評価する!レスポンシブデザインがSEOに効く理由

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自社のコーポレートサイトの運用やWebマーケティングで、「なぜか検索順位が下がっている」「アクセス数が伸び悩んでいる」――そんな課題に直面したことはありませんか。

その原因、実はスマートフォン対応の有無が影響しているかもしれません。

現在Googleは検索順位を決定する際の基準をパソコン版ではなく、スマホ版のページに置いています。もしコーポレートサイトがスマホ表示に十分対応していなければ、検索順位の低下や「時代遅れの会社だ」という印象につながるリスクがあります。本コラムでは、その仕組みと具体的な対応策を解説します。

スマホ対応が必須に!Google評価基準は「モバイルファーストインデックス」

Googleでは2018年以降、検索順位を決める基準をパソコン向けサイトからスマホ向けサイトへと段階的に切り替えてきました。新しく公開されるサイトは、最初からスマホ版を基準に検索結果へ登録される仕組みです。既存のサイトについても移行が進み、2024年7月には「パソコン向けのクロール(=GoogleがWebサイトを巡回して情報を集める仕組み)を終了し、今後はスマホ版だけを対象に評価する」と発表しました。(Google Search Central, 2024年6月) この仕組みは「モバイルファーストインデックス(Mobile First Index:MFI)」と呼ばれ、Googleの評価対象が完全にスマホ版に一本化されたことを意味します。

背景には、ユーザー行動の変化があります。現在ではインターネット利用の大半がスマホ経由になっており、利用者にとって快適な閲覧体験を提供するために、Googleがモバイル版を優先するのは自然な流れでした。

つまり、企業サイトにとって「スマホ版のサイトを整備すること」は、もはや選択肢ではなく、SEOの必須条件となっているのです。

レスポンシブ対応していないとSEOで不利に?そのリスクとは

まず押さえておきたいのが「レスポンシブデザイン」です。これはひとつのURLで、閲覧するデバイス(パソコン・スマホ・タブレットなど)の画面サイズに応じてレイアウトを自動的に最適化する設計手法のこと。Googleも公式に推奨しており、まさにGoogleが評価するデザインといえます。

ただし、スマホで閲覧できているからといって、必ずしもレスポンシブ対応しているとは限りません。パソコン版とスマホ版を別々のページで運用してしまっているケースも多くあります。 レスポンシブデザインは表示の最適化に加えて、速度面でも有利です。1つのURLで済むため余計なリダイレクトが不要になり、ページ表示がスムーズになります。

レスポンシブに対応しているか確認する方法としては、次の2ステップがおすすめです。

  1. URLのチェック
    スマホでアクセスしたときにURLが同じかどうかを確認します。URLが同一でレイアウトだけが変わるならレスポンシブ対応です。

  2. 無料ツールの活用
    Googleの「PageSpeed Insights」や「Lighthouse」(Chromeの検証機能内)を使えば、レスポンシブ対応の有無や表示速度の改善点を具体的に確認できます。

では、もしレスポンシブデザインに対応していなかった場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。

検索順位への影響

スマホでの閲覧体験が悪ければGoogleの評価が下がり、結果として検索順位の低下につながります。見込み顧客や求職者にサイトを見てもらう機会を失う恐れがあります。

ユーザー離脱の増加

スマホで閲覧したときの文字が小さすぎる、ボタンが押しづらい、表示が崩れてしまう――こうした要因は閲覧者の離脱率を高め、コンバージョン(問い合わせや応募)にも悪影響を及ぼします。さらに、表示速度の遅さも離脱を加速させる要因です。Googleの調査によれば、モバイルでの表示速度が1秒遅れるだけで直帰率が大幅に上がることが報告されています。

企業イメージへの影響

スマホで快適に見られないサイトは「古い」「更新が止まっている」と受け取られやすく、企業全体の印象を損なうリスクがあります。初めて接点を持つユーザーにとって、コーポレートサイトの体験はそのまま会社の第一印象につながります。

レスポンシブデザインを導入するメリット

SEO強化

レスポンシブデザインは、次の点でSEOに直結する効果があります。

  • モバイルファーストインデックスへの最適化
    スマホ版の内容がそのまま評価基準になるため、Googleの基準を確実に満たせます。

  • 評価の集約
    サイトのURLが1つにまとまることで、外部サイトからのリンクや内部リンクの効果が一箇所に集まり、Googleから評価されやすくなります。

  • クロール効率の向上
    パソコン版とスマホ版でURLを分ける必要がなくなるため、Googlebotが効率よく情報を取得でき、最新情報が検索結果に反映されやすくなります。

  • 情報の一貫性
    パソコン版とスマホ版を別々に管理する場合に起こりがちな食い違いを防ぎ、Googleに正しくページ内容を伝えやすくなります。

運用・体験面でのメリット

  • パソコン版とスマホ版を別々に更新する必要がなく、1つのCMSで一元管理できるため効率化につながります。
  • 画面サイズに応じた最適な表示で、ユーザーにとって見やすく操作しやすいサイトを提供できます。
  • パソコン版とスマホを別々に運用するよりも、制作や保守のコストを抑えられ、長期的な負担削減につながります。

このようにレスポンシブデザインは、見た目だけの調整にとどまらず、SEO効果を最大限に高めるための重要な基盤であり、同時に運用の効率化やユーザー体験の改善にも貢献します。

レスポンシブデザイン対応のカギはCMS選びにあり

レスポンシブデザインの重要性は理解していても、導入には想像以上に手間やコストがかかるものです。既存CMSを無理にカスタマイズしたり、ページごとに調整したりすると、どうしても更新の負担が大きくなりがちです。

新しくサイトを構築する場合は、最初からレスポンシブ最適化を標準搭載したCMSを選ぶのが効率的です。運用中の企業でも、既存のCMSを使い続けて都度カスタマイズするより、最新のCMSへ移行した方が長期的にはコスト削減や更新効率の面で有利になります。 最新のCMSなら、標準でレスポンシブ対応を備えているだけでなく、直感的な編集画面やSEOを意識したテンプレート設計など、運用を効率化する仕組みが整っています。コードを直接触ることなくレスポンシブ対応が実現できるため、専門知識がなくても簡単に更新でき、情報の鮮度を保ちやすい点も大きなメリットです。

クラウド型CMS『Crefar』も、そのひとつです。レスポンシブをはじめとした豊富な機能を標準搭載しており、SEO対策とユーザー体験を両立しながら、日々の更新作業をスムーズに行えます。

つまり、レスポンシブ対応を成功させるポイントは「CMS選び」にあります。どの仕組みを使うかによって、SEOやユーザー体験だけでなく、運用効率やコストまで大きく左右されるのです。

まとめ

Googleが検索評価の基準をスマホ版に移したことで、レスポンシブ対応は欠かせない条件となりました。未対応のままでは、検索順位の低下やユーザー離脱、企業イメージの悪化といったリスクを避けられません。

一方で、レスポンシブデザインを導入すれば、SEOの強化、更新の効率化、ユーザー体験の向上、コスト削減といった効果が期待できます。つまり、レスポンシブ対応は「見た目の調整」ばかりではなく、企業サイトの信頼性や成果を支える基盤なのです。

御社のサイトはいま、十分にレスポンシブデザインに対応できていますか?この機会に、自社のCMSや運用方法を見直してみてはいかがでしょうか。

イメージキャラクター スギちゃんの画像