コラム

AIサービスを活用してコンテンツ制作を進化させよう

2024.06.12
  • コラム
  • 2023年はChatGPTに代表されるAIサービスが大きな注目を集めました。
    Web領域との親和性が高いこともあり、コンテンツマーケティングではすでに欠かせない要素になりつつあります。そこで本記事ではコンテンツ制作にスポットを当てて、AIサービスを利用するメリットとデメリット、効果的な活用方法について探っていきます。

    コンテンツ制作に活用するのは「生成AI」

    AIは一般的に「生成AI」と「識別AI」に大きく分けられます。識別AIは学習したデータを特定のカテゴリに分類する能力に焦点を当て、物体や顔の認識、テキスト分類などが可能です。
    一方、生成AI新しいデータを生成することを学習し、画像生成や自然言語生成、音声合成などが得意です。コンテンツ制作には主に生成AIを活用します。

    AIサービスをコンテンツ制作に活用するメリット

    具体的なテキスト生成サービスにはChatGPTやBing AI、Gemini、画像生成ではCanvaやMyEditなど、実にさまざまなAIサービスがあります。
    それぞれ特徴は異なっていますが、共通しているのはアウトプットの圧倒的スピードです。人間が数時間、場合によっては数日かけて行っていた作業を瞬時に処理して、高品質な制作物を仕上げます。テキスト生成サービスでは自然な言い回しと違和感のない構成で文章を書き起こし、画像生成サービスではイメージを文章やキーワードで指示することで、求めるイラストを何パターンもつくりだすことができます。

    人手をかけなくても大量の文章・画像をつくることができるため、コンテンツ制作現場での生産性向上や作業の効率化、コスト削減が期待できるでしょう。
    具体的に企業のホームページにおいては、以下のような多岐に渡るコンテンツ制作に役立てることができます。

    製品/サービスの説明ページ

    製品やサービスの特長をわかりやすく伝える文章を迅速に生成できます。

    FAQページ

    よく寄せられる質問に対する回答を、自然な言い回しで提供することができます。

    ニュースリリース

    企業の最新情報や重要なアップデートを伝えるためのプレスリリースを、スピーディーに生成することができます。

    ブログ記事

    業界のトレンドや関連ニュースに基づいた定期的なブログ記事を効率的に作成できます。

    顧客からのフィードバックを元にしたレビュー

    顧客の声を取り入れ、製品やサービスの評判を示すレビューを生成することができます。

    以前の記事「コンテンツマーケティングで潜在顧客へアプローチする」でご紹介した通り、コンテンツマーケティングの成功に大切なのは「読んで良かった」と思わせる質の高いコンテンツと、頻繁な更新です。その制作ツールとして、AIサービスはおおいに役立つでしょう。

    コンテンツ制作にAIサービスを利用する時の注意ポイント

    良いことずくめに思えるAIサービスですが、同時に注意すべき点も多くあります。
    そもそもAIサービスは大量のデータソースを学習し、ユーザーからの入力に応じて適切な応答を生成する仕組み。つまり元となるデータに誤りや偏り・バイアス、著作権・個人情報に触れるなどの問題があれば、生成される文章もそうした情報を含むリスクがあります。社会的責任を担い、コンプライアンスの遵守が求められる企業は、倫理的な観点を持ってコンテンツ制作に臨む必要があります。

    また生成された文章は、あくまでも大量のデータから抽出した言語を組み合わせたもの。そこには感情や意思はありません。AIサービスには制作プロセスの効率化やコスト削減といったメリットがある反面、デメリットとして独創性や創造性に欠ける場合もあります。クリエイターが持つ次のような能力を取り入れて補うことで、優れたコンテンツをつくることができるでしょう。

    創造性と感情の表現

    クリエイター独自の視点や感情を文章に加えることで、より深い共感や理解を促します。

    柔軟性と臨機応変性

    クリエイターは柔軟にアイデアを組み立て、読者や状況に応じて文体や表現方法を変えることができます。

    論理的思考と説得力

    文章は論理的な構造を持ち、読者を説得するための主張や根拠を提示する必要があります。論理的な思考は、説得力のある主張を構築することに役立ちます。

    独自の経験や知識の活用

    自身の経験や知識を文章に反映させることで、共感と洞察を加えることができます。

    文化や社会的背景の理解

    クリエイターは文化や社会的背景を理解し、それらを文章に反映させることができます。ターゲットに届く言葉や表現を選択し、ステークホルダーに配慮した文章をつくることができます。

    企業ホームページのコンテンツ制作では、AIサービスを使うメリット・デメリットや起こり得るリスクを理解して利用することが重要です。

    コンテンツ制作でAIサービスを効果的に使う方法は?

    ではどのようにコンテンツ制作にAIサービスを役立てていくのがよいのでしょうか。使い方の例をご紹介します。

    アイデアの生成や企画概要の作成

    AIサービスの対話機能は、アイデアを生み出すための「壁打ち」に使えます。浮かんだ考えをプロンプトで入力し、AIからの応答を受けて、さらに深い考察やアイデアを引き出していくのに役立ちます。そしてそれらのアイデアを企画概要として、まとめる作業にも使えます。

    構成やフローの検討

    コンテンツの構成や流れに関する質問を投げかけ、適切なアドバイスや提案をもらうことができます。

    初稿の作成

    特定のトピックやテーマに関する情報を提示し、それを元にしてコンテンツの骨子を作成することができます。

    校正や編集の補助

    文章の文法やスタイルのチェック、誤字脱字の修正、表現の改善提案などを指示することができます。

    これらの方法を組み合わせて活用することで、効率的にコンテンツを制作することができます。ただし前段でご説明した通り、AIサービスには多くの注意点があるため、「内容が適切であるか」、「想定したレベルに達しているか」といった検討や評価が必須。その結果を踏まえて修正と調整を施し、アップデートを重ねていくことで、コンテンツの質を高めていきます。

    近年Googleはコンテンツの質と信頼性を重視し、検索順位に反映しています。品質を無視したコンテンツを大量にアップする行為は、むしろ検索順位を下げる結果になりかねません。
    コンテンツ制作を完全にAI任せにせず、クリエイターによる作業と共存させる方法がおすすめです。

    まとめ

    AIサービスはコンテンツ制作の多くのプロセスで、自動化や効率化を可能にします。しかしプロフェッショナルなクリエイターにはインスピレーションや情緒の表現、感情の発露、ユーモアの理解など、多くの素晴らしい能力があります。企業を取り巻く社会的背景を理解したターゲットに訴えかける独自性の高いクリエイティブ制作は、AIサービスでは代替できません。
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