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検索順位に影響大!Googleが考える「質の高いコンテンツ」とは?

2024.02.07
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  • 近年、Googleの検索アルゴリズムは進化し、検索順位に影響を与える要素も変わってきました。特にGoogleは「質の高いコンテンツ」を重要視し、検索結果で優先的に表示するようになっています。では、Googleが具体的にどのようなコンテンツを質の高いものとみなすのでしょうか?この記事では、Googleが考える「質の高いコンテンツ」の要素について解説し、Webマーケティングにおいて検索順位向上を目指すポイントをお伝えします。

    Googleが質の高いコンテンツにこだわる理由は収益構造にあり

    Googleの主要な収益源は、検索結果ページ上に表示される広告から得られる収益です。検索結果ページの上部や下部、サイドバーなどに広告が表示され、クリックや表示回数に応じて広告主が料金を支払います。

    これらの収益源によって、Googleは検索サービスを提供するだけでなく、多様なビジネスモデルによって収益を上げています。広告収益が主要な収益源であるため、検索結果ページ上に表示される広告の効果的な運用やクリック率の向上が重要な課題となります。

    Googleが表示する検索結果ページに検索ユーザーが訪れ、さらにそこに検索ユーザーの興味を惹く広告が表示されれば、クリック率は高まります。逆に検索結果がユーザーにとって価値のないページばかりでは、ユーザーはGoogleを使用しなくなり収益を上げることはできません。

    つまり検索意図を満たすコンテンツこそが「質の高いコンテンツ」で、Googleは検索ユーザーにとって有益かどうかを判定し、検索結果の上位に表示させようするのです。

    コンテンツの質を高めるために注意したいポイント

    Googleの検索アルゴリズムは非公表のため、詳細を正確に把握することはできません。しかしホームページオーナーやマーケティング担当者向けに、コンテンツが適切なユーザーに表示されるようにするためのサポートツール『Google 検索セントラル』を用意しています。

    その中の「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」という解説ページにヒントがあります。一部を引用しながら、見ていきましょう。

    1. 独自性とオリジナリティ

    ・コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか。

    ・コンテンツには、自明の事柄だけでなく、洞察に富んだ分析内容や興味深い情報が含まれていますか。

    ・コンテンツが他のソースを参考にしたものである場合は、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか。

    いくら検索意図を満たしていても、他ページのコピーや内容を少しだけ変えたような情報は低品質なコンテンツと評価されます。発信者自身の独自性のあるコンテンツやオリジナルな視点での情報提供が、検索順位に影響を与える要素となります。他のサイトとは異なる独自のコンテンツを制作し、新しい視点でユーザーに情報を提供することが重要になります。

    2.十分な文字数の網羅性の高いコンテンツ

    ・コンテンツには、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値がありますか。

    ・コンテンツには、特定のトピックに対して実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。

    単に長いだけではなく、内容の濃さと情報の充実が重要です。文字数の多いコンテンツを無理に作成するのではなく、必要な情報を適切な形式で提供することが大切です。

    3.読みやすい文章、適切な表現によるユーザーへの配慮

    ・コンテンツに誤字やスタイルに関する問題はありませんか。

    ・コンテンツは適切に制作されていますか。雑に、または急いで制作されたような印象を与えるものではありませんか。

    ・自分でもブックマークしたい、また友人に教えたりすすめたりしたいと思えるページですか。

    Google検索エンジンには、人間が日常的に使っている自然言語をコンピュータに処理させる自然言語処理を実装しています。研究とアップデートを重ねているGoogleの自然言語処理技術は非常に高い性能を誇り、文法的な誤りや質まで判定することができるようになっています。

    4. 専門性と信頼性

    ・コンテンツは、明確な情報源、掲載されている専門知識の証左、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(例: 著者のページへのリンク、サイトの概要ページ)を示すなど、掲載内容が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供していますか。

    ・コンテンツを制作しているサイトを誰かが調査したとしたら、対象トピックの権威としてサイトが信頼されている、または広く認知されているという印象を受けますか。

    ・コンテンツは、トピックに関して十分な知識を持つことが明白な専門家または愛好家によって書かれたものですか。

    ・コンテンツに明らかな事実誤認はありませんか。

    コンテンツのテーマにおいて深い知識を持った専門家やエキスパートが作成・編集しているかどうかも評価のポイントになっています。

    例えば株式投資情報のサイトにおいて、証券アナリストが作成したコンテンツと匿名の一般ユーザーによるものでは、信頼性がまったく異なってきます。

    特に"Your Money or Your Life"(あなたのお金またはあなたの命)の略であるYMYLと呼ばれる特定のテーマにおいては、人々の生活、健康、財務、または安全に大きな影響を与える可能性があるとされて、専門性(Expertise)と信頼性(Trust)が特に重視されています。

    さらに第三者が優れたコンテンツであると評価しているかの権威性(Authoritativeness)と、内容に実体験を持つ経験(Experience)が示されているかも評価の対象となっています。

    これらの頭文字を取って、E-E-A-Tを考慮したサイトが高品質だとしてGoogleに評価されているのが現状です。

    Googleがコンテンツの質を重視するようになった背景

    Webサイトをめぐっては、これまでさまざまな変遷がありました。

    インターネットが普及し始めた1990年代後半から2000年代初頭は、ホームページは存在するだけで価値があると受け止められ、その内容や品質にまで評価が及びませんでした。

    その後Googleが検索エンジンの大部分を占めるようになりますが、その裏ではGoogle検索の裏をかくような手法が横行しました。

    具体的には、「クラウドソーシングなどを使って品質を無視した記事を大量に集めたオウンドメディア」や「他サイトのコンテンツを集めたまとめサイトやキュレーションサイトの出現」「検索順位を上げることを目的にした読み手を無視したSEO施策」などです。

    2016年末に発覚した、大手インターネット企業の運営サイトによる著作権侵害と不正確な情報発信は、大きな問題になったことを覚えている方は多いのではないでしょうか。

    この時の騒動を契機に、Googleは信頼性のある情報源からの引用や専門家による監修などの要素を重視し、信頼性の低い情報や不正な情報を排除するための対策をさらに強化したとされています。

    まとめ:大事なのはユーザーを第一に考えたコンテンツづくり

    こうして情報を追っていくと、ホームページ制作が大変難易度の高いことに思えてくるかもしれません。しかし突き詰めれば、以下に集約されます。

    ・特定のユーザーを想定して、その人たちがホームページに訪れた際にコンテンツを有用だと感じてくれるかどうか。

    ・ユーザーはコンテンツを読み終わった後に、自身の目的を果たすのに十分な情報を得たと感じるか。

    つまり検索エンジンでの順位を上げることではなく、ユーザーを第一に考えたコンテンツづくりに全力を注ぐ。ここに尽きるのです。そうすれば結果として検索順位が上がり、多くのユーザーが訪れる価値の高いホームページとなるはずです。

    ただしGoogleの検索アルゴリズムは変化が激しいため、最新の情報やトレンドのキャッチアップに努めることも大事です。