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【初心者向け解説】コーポレートサイトを分析しよう!GA4で見るべき指標と改善アイデア
コーポレートサイトは、企業が自社情報の発信のために運営する公式のWebサイトです。運用担当者は「より良いサイト」へ向けて改善を重ねる役割を担いますが、その際にどのような指標を見て、どう分析するべきでしょうか?本記事では見るべき指標や活用方法、改善案まで具体的な例を交えて解説します。
分析を開始する前にまず「目的(ゴール)」を明確にする
コーポレートサイトを分析する前に、まずその位置づけを理解し、ゴールを明確にすることが大切です。そうすることで適切な指標の設定や、分析結果の有効活用ができるようになります。コーポレートサイトは、一般的に次のような目的が挙げられます。
- ブランディング:企業イメージの向上
- 情報提供:商品やサービス、企業情報の提供
- 見込み客の獲得:資料ダウンロードなどを通じたリードの獲得
- 顧客サポート:チャットサポートやFAQの提供
- 採用活動のサポート:求人情報の掲載や応募受付
- ビジネスパートナーや投資家に対するIR:投資を判断する際に必要な情報の提供
目的を踏まえ、それぞれに応じたKGI:最終目標達成指標(最終ゴール)と、KPI:重要業績評価指標(中間目標)を設定しましょう。
※KGI・KPIについて詳しくは、こちらのページもご参考ください。→ 「企業ホームページの目的と成功の指標」
コーポレートサイトにおいて見るべきGA4での重要な指標は?
Google Analytics 4(GA4)は、コーポレートサイトの分析で最も利用されている測定ツールです。従来のユニバーサルアナリティクス(UA)とは異なり、イベントベースのデータ収集と機械学習に重点を置いており、ユーザーの行動をより詳細に追跡できます。
※GA4については、こちらのページでも詳しく解説していますのでご参考ください。→「GA4で始めるアクセス分析、まずはここから。」
GA4を例にとって、特に見るべき6つの指標と重要性、活用方法について説明します。
1. ユーザー属性 = レポート>ユーザー>ユーザー属性概要
ユーザーの国、年齢、性別、興味関心、地域などのデータがわかります。ターゲットオーディエンスを理解するために重要となり、ユーザー属性の分析によってマーケティング戦略やコンテンツの最適化が可能になります。
<活用方法>
・ターゲティング広告の最適化:特定の属性に基づいて広告キャンペーンを調整し、より効果的にターゲットユーザーにアプローチする。
・コンテンツ戦略の調整:主要なユーザー層に合わせてコンテンツを調整し、エンゲージメントを向上させる。
2. 流入経路 = レポート>ライフサイクル>集客>トラフィック獲得
ユーザーがどの経路(オーガニック検索、リファラル、ソーシャルメディア、メール、直接流入など)を通じてサイトに訪れたかを示します。どのチャネルが効果的かを把握し、マーケティングリソースを最適に配分するのに役立ちます。
<活用方法>
・効果的なチャネルの特定:最も効果的な流入経路を特定し、そのチャネルに投資を集中させる。
・マーケティングキャンペーンの評価:各キャンペーンの効果を分析し、改善点を見つける。
3. セッション = レポート>ライフサイクル>集客>トラフィック獲得
ユーザーがサイトを訪れてから離脱するまでの一連のアクションを指します。サイトの利用状況を把握するための基本的な指標。セッション数の増減はトラフィック(どれくらい活発にデータ通信の量のやり取りが発生しているかを表す指標)を示します。
<活用方法>
・トラフィックの増減の監視:サイトの訪問頻度を把握し、キャンペーンやサイト更新の影響を評価する。
・ユーザー行動の分析:セッション中のユーザー行動を分析し、サイトの使いやすさやコンテンツの魅力を評価する。
4. ページのスクロール数 = レポート>エンゲージメント>イベント
ユーザーがページをどれだけスクロールしたかを示します。コンテンツがどれだけ読み込まれているかの状況や、ユーザーエンゲージメントを把握するために重要です。
<活用方法>
・コンテンツの配置の最適化:ユーザーがどこまでスクロールしているかを分析し、重要なコンテンツやCTAを適切な位置に配置する。
・ユーザーエンゲージメントの向上:スクロールが途中で止まっている場合、コンテンツの見直しやレイアウトの改善を行う。
5. クロスデバイスユーザー = 探索>テンプレートギャラリー>セグメントの重複
同一ユーザーが複数のデバイス(PC、スマートフォン、タブレットなど)を使ってサイトを訪れる状況を示します。ユーザーがどのデバイスを使っているかを把握し、一貫したUX(ユーザー体験)を提供するため見るべき指標です。
<活用方法>
・デバイス間のユーザージャーニーの理解:ユーザーがどのデバイスを使っているかを把握し、異なるデバイス間で一貫したユーザーエクスペリエンスを提供する。
・レスポンシブデザインの最適化:すべてのデバイスで最適な表示と操作ができるようにサイトを設計・改善する。
6. 探索 ※カスタムレポート作成機能
説明:GA4の探索機能を使用して、詳細なデータ分析を行うためのツール。カスタムレポートを作成し、特定のユーザー行動やトレンドを詳細に分析できます。データを深く掘り下げて分析し、特定の課題や機会を発見するために重要です。
<活用方法>
・カスタムレポートの作成:特定のビジネスニーズに応じたカスタムレポートを作成し、詳細なインサイトを得る。
・仮説の検証:ユーザー行動やキャンペーンの成果に関する仮説を検証し、データに基づいた意思決定を行う。
架空のコーポレートサイトでの改善事例
架空のコーポレートサイトを例に、GA4の指標を活用してサイトをどのように改善できるかを見ていきましょう。
1. ユーザーの分析結果:主な訪問者は25-34歳の男性で、テクノロジーとビジネスに興味があるユーザーが多い。
<改善案>
・コンテンツの最適化:主要な訪問者層に合わせて、テクノロジーとビジネスに関するブログ記事やホワイトペーパーを増やす。
・ターゲティング広告:この属性に特化したオンライン広告キャンペーンを展開する。
2. 流入経路の分析結果:オーガニック検索からの訪問が少なく、リファラルとソーシャルメディアからの流入が多い。
<改善案>
・SEOの強化:サイトのコンテンツをキーワードリサーチに基づいて最適化し、検索エンジンからのトラフィックを増やす。
・パートナーシップの拡大:他のテクノロジー関連サイトやブログとのリンクを強化し、リファラル流入をさらに増やす。
3. セッションの分析結果:月間セッション数が安定しているが、特定のイベント(ウェビナーや製品発表)の際に急増する。
<改善案>
・定期イベントの開催:定期的にウェビナーやライブチャットセッションを開催し、セッション数の増加を図る。
・カレンダーの導入:イベントカレンダーをサイトに追加し、訪問者が次回のイベントを確認しやすくする。
4. ページスクロール数の分析結果:多くのユーザーが主要なランディングページの途中でスクロールをやめている。
<改善案>
・コンテンツの改善:ページの最初の部分にユーザーを引き付けるキャッチコピーや画像を配置し、スクロールを促す。
・目次の導入:長いコンテンツには目次を追加し、ユーザーが興味のあるセクションにすぐにアクセスできるようにする。
5. クロスデバイスのユーザーの分析結果:PCからの訪問が多いが、モバイルからの訪問者が直帰率が高い。
<改善案>
・モバイル最適化:モバイルフレンドリーなデザインを採用し、ページの読み込み速度を向上させる。
・レスポンシブデザインの強化:すべてのデバイスで一貫したユーザーエクスペリエンスを提供するために、レスポンシブデザインを最適化する。
6. 探索の分析結果:特定のブログ記事や製品ページが高いエンゲージメントを示しているが、コンバージョン率は低い。
<改善案>
・コンバージョンポイントの追加:高エンゲージメントページにCTA(Call to Action)を追加し、問い合わせや資料ダウンロードを促す。
・A/Bテストの実施:CTAの配置やデザインをテストし、最も効果的なバージョンを導入する。
まとめ
コーポレートサイトの分析と改善は企業のオンライン上での存在感を高め、目標を達成するためにとても重要です。本記事ではサイト分析に最も使われているGoogle Analytics 4(GA4)上で見るべき重要な指標と、それらを活用した具体的な改善案について解説しました。
定期的な分析と改善を繰り返し行うことで、コーポレートサイトは最新かつ効果的な状態を維持できます。本記事が少しでもその助けになれば嬉しいのですが、運用改善のPDCAを効果的に回すには多くの知識と経験が必要です。もしもご不安がありましたら、お客様に寄り添い伴走しながら運用サポートを行う、兼松グランクスへお気軽にご相談ください。